コンテキスト・エンジニアリング(Context Engineering)
AIまたは人間に読んでもらうために、自分の文脈(コンテキスト)を言語化して共有すること。
特にこれに関するやり方、考え方、あり方などを体系化したもの。
Q&A
Q: 巷で言われているコンテキスト・エンジニアリングとは違いますよね?
Ans: はい
巷の概念は、たとえばContext Engineeringなどのことで、これはAIエージェントに正しく入力を食わせる・食わせ続けるための技術を指します。一方、このページの概念は、自分の文脈を言語化したり残したりする技術を指します
あえてまとめるとするなら、このページの概念はフロント・コンテキスト・エンジニアリング(FCE)、巷の概念はバック・コンテキスト・エンジニアリング(BCE)でしょう。どのように言語化し、残すのかということは人間が考えて実装・実践せねばなりません(フロント)。そして、特にエージェントを使う場合は、エージェントに合った形でのチューニングが必要であり、具体的に技術を使って組み込んでいきます、これがバックです。いわば人間を相手にした部分をつくるフロントエンドエンジニアと、サーバーやデータベースなど機械を相手にした部分をつくるバックエンドエンジニアと似た分け方ですねsta.icon
構成要素
言語化スキル
いわゆる国語力、読み書きと聞き話しの適性や資質、ハイコンテキスト・コンプレックスなど、言語化といっても様々なやり方考え方技術が要求される
言語化活動への投資や環境のデザイン
言語化にはそれなりのリソースを必要とする。ツール、物理的な環境、時間的精神的余裕など。これらを確保、できれば恒常的に確保できるようにもしていかねばならない
入力スキル
古典的にはタイピング。現代では生成AIが使えるため音声も使える、ただし上手く認識してもらうための技術は人間相手のそれとは違う
残し方
コンピュータ寄りの話。テキストの概念、Markdownの概念、プロンプト・エンジニアリング、書き方(文法やフォーマットや構造)の設計 etc
センシティブ安全性(Sensitive Safety)
文脈にもプライバシーや機密があり、生で全部渡すわけにはいかない。工夫が必要
参考:
AISI - AI で SI を変革する
記事ではAISI向けのコンテキストに絞っている。たとえばSIを「設定の集まり」と捉えた上で、設定を列挙できる程度のフォーマットと構造があれば良いと割り切る。その程度のシンプルなフォーマットと構造を設計すればよい――と考える。これはコンテキストの残し方の設計と言え、CEの一例である。CEを身につけると、こういう目線に立った行動ができるようになるのだsta.icon